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砥石山の名前の由来は、昔この山から砥石用の石材が採れたことによる。札幌の市街地か
ら見て、藻岩山、円山、三角山が最前列、砥石山はそれらの山を越えた磐渓の奥に位置し、
山頂標高827mの他複数のピークを持ち、稜線の長いどっしりとした山である。登山口の
一つ、小林峠は、藻岩山と砥石山の尾根を繋ぐ鞍部に当り、峠越えの道道はくねくねと曲折
を繰り返しながら上ってゆく。今峠には立派な開通記念碑が建っており、峠の名はこの辺り
の土地を持っていた人の名前という。
小林峠から山頂まで尾根道の続く水平距離4.5キロは結構長いが、上り勾配は比較的緩
く林間のウォーキングに適している。山頂までの道程の半分程度歩くと中ノ沢・八垂別の滝
から上がってくるコースと合流するT4分岐に1時間ほどで到着する。今日はウィークデイ
とのことで途中若い男性一人と出合っただけで通行は少ない。T4分岐から山頂まではやっ
と山道らしくなり、勾配のきつい所が出てきたりして全体に上ってゆくのだが、途中、通称
「三角山」と呼ばれている標高700mの小さなピークがある。4年ほど前に八垂別の滝か
ら上ってきたことがあったが、前回は三角山付近で時間が足りなくなり砥石山山頂へ上るの
を断念したことがある。
三角山から30分ほどで木々が疎らに青空が覗くようになって、樹間からの眺望も川沿・
真駒内方面から石山・藤野方向に代わってくると、山頂も近い。山頂には先着した15名ほ
どの若い男女のパーティがいて賑やかだ。休憩しながら周囲の眺望を楽しむ。山頂部には標
高800mを越えるピークが4つあるが、そのうち山頂とされて遊歩道のルートにあるのは
最も南東にある827m峰であるが、そこには遊歩道の案内標識はあっても山頂を示す標識
はない。二等三角点の石柱がポツンと真ん中に埋められているのみであった。
山頂を出発して一番北側の標高822m峰付近までの1キロは山頂回廊を巡る平坦な楽し
い歩行が続く。ここを過ぎると道は勾配のきつい斜面がしばらく続き、一貫して下り道とな
る。下山途中からの手稲山は通常と違った面を見せてくれる。下り道はこの先1キロほどで
砥石沢の谷筋に出て勾配も緩くなり、砥石沢川に沿って磐渓・中ノ沢との分岐に出て道幅も
広い林道に変わる。この先は宮城沢に続くのだが、道の両側には山を切り崩して砂利を採取
する会社が2社も営業しており、頻繁に通るダンプの巻き上げる土ほこりには全く閉口した。
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小林峠開通記念碑 |
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砥石三角山 |
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砥石山山頂の遊歩道案内板 |
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砥石沢から手稲山を望む |
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