中の島・水車町を歩く
'07.06.22. 晴れ
 札幌は夏空が広がり今日22日は夏至だそうだ。市電を「山鼻十九条」で下車、環状通を東に 進み「南十九条大橋」を渡って中の島地区に入る。「中の島通」との交叉点を渡ってすぐに「中 の島神社」が鎮座する。
 この神社は明治10年創祀の古い神社で昭和10年に現地に移設とある。 境内は幹線道路際で荘厳さは少ないが、樹齢200年以上という神木の2本のはるにれが社殿を圧する ほどに大きく伸びている。


 
 水車町5丁目の豊平川右岸土手内に「難得神社」がある。別名「蛇神社」 とも称してこの辺りに流れていた豊平川の支流「水車川」流域に生息していたヘビを供養する ために祀られたと聞いていたが、明治末中西某が豊平の「経王寺」の上人に守護神として難得 大龍神を授かり、これを祀ったというのがその子孫の方のウェブで最近知った。寺社が共存する 日本の風景とも言える。昔のこの辺りはリンゴ園が広がっていたと聞くが、もうその面影は全く 見られない。


  明治30年代からこの辺りに豊平川の小支流があった。昭和48年に埋めたて られ、川跡は現在遊歩道になっている。この川筋には大正から昭和初期にかけて多くの水車が回 って製粉業を営んでいたところから「水車川」と呼ばれ、またその流域を「水車町」と称するよ うになった。「旭小学校」の前庭には、昔沢山あった水車を想定し復元された水車が回っている。 残念ながらもう川水はないので、池に溜めた水を循環させていた。ここには、「水車ゆかりの地」 記念碑も建っている。旭小学校の校章も水車をかたどったデザインとのことだ。


 「菊水旭山公園通」を跨ぐ歩道橋を渡って、水車町2丁目から途切れた遊歩道がまた先に続 く。遊歩道は昔の川筋を辿って緩やかに蛇行し、道際の住民の丹精なのか綺麗な花々に囲まれ て北へ伸びて1丁目の角「水車町公園」で終わる。この公園は水を螺旋状に流すモニュメント や円形の花壇はあるが特別な趣向はなく、単なる街区公園並の造作である。それよりもこの公 園付近に住み着いているのか、2羽のカラスが付きまとい、威嚇する姿勢なのには閉口した。  
中の島神社
難得神社
水車ゆかりの地
水車町公園
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