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野幌屯田(野幌兵村)は、明治18年から翌19年に計225戸が江別屯田
の南側6丁目から10丁目にかけて入植し、桑や麻を栽培した。現在の市街地
は屯田兵村の配置に基づいて、野幌地区から道央自動車道をさらに南へ大麻地
区へと広がり、道営住宅団地の建設を機に札幌の一大ベッドタウンとなって今
日に至っている。
遊歩道は続いて「
錦山天満宮」の緑地に入っていく。この緑地は、明治20年、野幌屯田第二中
隊本部が置かれていた場所で、「野幌兵開村記念碑」、日露戦没者を慰霊した
「忠霊塔」などのほか、現在は資料館になっている木造「中隊本部」や「被服
庫」の復元建造物がある。中隊本部の建物の庇や正面玄関の門柵には、北海道
ではおなじみの五芒星マークがあり、開拓使の施設であることを物語る。
野幌代々木町から3番通を横断して野幌寿町の中央部を占める「湯川公園」
に入る。この公園は明治19年に広島県から入植し、代々樹林を守り育ててき
た湯川家に因み、現在では「屯田川」の起伏に富んだ沢筋の周囲の樹林と湿地
を楽しめる自然公園となっている。ただ、今では川の水量は少なく淀み勝ちで
何らかの対策が必要と思われた。公園内には本州や外国種の樹木も多く、道内
在来のハルニレ、ヤチダモとともに市保存樹木に指定されている樹木も多い。
「大麻新町公園」は旧「吉井の沢」の名前の通り、起伏に富んだ地形で自然林も多く
残されている。かってはキツネの巣があって話題に上がったこともある。公園内
では、幼稚園児の集団の賑やかなランチタイムの様子を横に見て、沢の南側の
涼やかな樹林を伝いながら、何度かの坂の上り下りを経て「大麻第二緑地」に入っていく。
右手には「大麻泉小学校」の校舎が見える。この辺りは、江別市の北部の広大な畑地
「元野幌」地区の飛び地になっており、野幌と大麻の境界でもある。
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野幌兵村開村記念碑 |
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野幌屯田第二中隊本部 |
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屯田川と湯川公園 |
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大麻新町公園 |
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