磐渓・小別沢を歩く
'08.07.06. 晴れ
 「宮の森ジャンプ競技場」を左手に見ながら「磐渓峠」を越えると、磐渓地区の中心 に至る。「磐渓小学校前」バス停で降りて来た道を戻りながら、途中から北へ折れて 「磐渓墓地」へと向かう。この道は、磐渓から小別沢を経て大倉山、三角山へ至る 札幌市の自然歩道のルートである。
 墓地で何やら話し込んでいる土地の人に挨拶し、墓地の前を通って自然歩道に入った すぐの道端に、面白いお地蔵様?が目に留った。樹林を背景にコンクリートを適当に 捏ねて作ったような素朴な佇まいの像だが、髪の毛があるような表現に注目すると、 お釈迦様なのかも知れない。像には標識はもとより刻字も何もなく、不思議な仏像と しか言いようがない。


 自然歩道は昼なお小暗い樹林の中、里山の起伏を縫って北へと1キロほど踏み分け 道が続く。やがて空が開けてきて明るい平地に出てくるともう小別沢の畑作地だ。 畑地が尽きる三叉路を東に折れて大倉山方面へ向かう自然歩道へ進む。このあとすぐの 畑地の奥まった位置に一風変わった塔のようなものが目に留る。近寄って確かめると、 コンクリート製の土管を縦に繋いで高さ2mほどの塔状になっている。何の目的でこの ような不思議な造形がここに置かれたのか分からない。ただ畑地の外れの草むらにポツ ンと立っていて、付近の里山的調和を乱している。

 大倉山へ向かう自然歩道の途中、奥三角山中腹辺りから自然歩道と分かれて奥三角山 の頂上へ至る道がついている。この山は個人所有らしく正式な登山道はないが、南尾根 を伝って山頂まで途中で何度か息継ぎを入れながら、20分ほどで山頂に着く。
 奥三角山は別名「よこして山」とも呼ばれ、前回2年前に登った時には山頂に山名の 標柱が立っていたのだが、今はその場所にケルンが積まれているのみであった。山頂か らの眺望はコナラとヤマモミジの樹林で限られており、わずかに札幌市街の方角が少し 開けているにすぎない。


 奥三角山を下り元の自然歩道に戻って上り詰めるとまもなく平坦な鞍部に出るが、こ の辺りの下にはちょうど「小別沢トンネル」が直角に走っている。昔私がまだ子供の頃 は荒削りの岩盤の壁がむき出しで、いつも薄暗くてオバケの出そうな雰囲気だったが、 現在では煌々とナトリウムランプに照らされた明るい完全舗装のトンネルに生まれ変わ っている。鞍部から小別沢トンネルへ降りる枝道を辿る。この枝道は自然歩道ではなく、 ハイカー達が必要は発明の母で作った踏み分け道であるが、急斜面を九十九折に下って ほどなくトンネルの宮の森側入口横に出てくる。
不思議な小仏
不思議な土管塔
よこして山山頂
小別沢トンネル
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