江別、千歳川下流部を歩く
'08.11.12. 晴れ
 江別太にある「越後沼」の近くまで歩いた帰り、国道337号線を北へ向かう。2キロほど進 むと前方に二連の主柱を持つ美しい斜張橋が見えてくる。「美原大橋」という名の新橋で大河・ 石狩川を跨いで対岸の新篠津村へと繋がっている。この道路は川を渡る前にJR函館本線と国道 12号線(旭川国道)をも跨いでいる。この辺り一面広い畑地で遮るものもなく見通しがよい。 後方には夕張岳と芦別岳、前方には余市岳と無意根山が、いずれも真っ白な山頂を抱いて青空を 背景に夢のように浮かんでいる。


 友人M君とJR江別駅で落ち合い、二人で千歳川を東岸土手に渡り川の流れを遡って南へ歩いて 行く。千歳川沿いには、かっての流路跡または蛇行跡が沼となっていくつか残っており、時節柄 野鳥が見られるかと期待してカメラと双眼鏡を用意してきたのだが、あいにくと何処にもそれらし き姿が見られない。それでも、歩く右手には悠々と流れる千歳川、左手には「泉の沼」、「馬蹄沼」 、名前のない沼が次々と顔を出し、ウォーキングの楽しさは満喫できる。馬蹄沼のほとりには続縄 文期の漁場の遺跡があると聞いた。


 2キロほどで道央道の高架を潜ってさらに南へ目的地の「南幌温泉」を目指す。南幌町は、元々、 幌向(アイヌ語で「ポロ・モイ(大きな淀みの意味)」)と称したが、昭和37年の町制施行で 南幌(南幌向の意味)町となった。千歳川は、この辺り極端な直線化のような治水工事は行われて おらず、ほぼ自然に近い流路をくねりながら流れているが、護岸や土手の堤防は車が楽に走れるほど 立派に完備されていて、今後めったなことでは氾濫はなかろうと思われる。


川のくねりに沿って土手の砂利道をさらに3キロほど進むと「幌向運河」との合流点に出て、手前 に大きな2つの方形の貯水池が造成されている。貯水池の周囲は風光明媚で美しく、町政も南幌温 泉を中核に多くの人々がパークゴルフや魚釣、散策などを楽しめるレクリエーション・エリアと位 置づけているようだ。我々が到着した水曜日の午後3時頃でも、広い駐車場が満杯の盛況振りであ った。ウォーキングを無事終えて温泉に入浴する。ここの泉質は、ナトリウム・塩化物強塩泉で、 モール系が少し入っているのか薄い褐色をしている。多分、南の長沼温泉と同質の湯と思われる。
美原大橋
馬蹄沼
千歳川と千歳大橋
貯水池から南幌温泉方面
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