烈々布を歩く(2)
'08.11.29. 晴れ
 旧琴似川の探訪を終え、北49条東8丁目交差点から南へ歩いて行く。この辺りの街路は斜め通 が随所にあって、行政の区画整理も途上の模様である。「琴似栄町通」から次いで「北46条通」 を横断して2キロほど進むと立派な社殿を持った「烈々布神社」が見える。えてして正面は立派に 飾ってあっても裏に周ればハリボテのような建築物は世に多いが、ここは裏から見ても遜色ない。 神社の横口から境内に入ると、神明造りの社殿は輝くばかりで二連の大鳥居や真新しい手水場も社 氏子の篤い信仰の賜物であろう。


 烈々布神社は、明治22年札幌区鎮座三吉神社の分祀を受けて小祠を設けたのに始まり、明治3 2年中通地区(現在の東8丁目篠路通)、北組地区に祀られた祠を大正12年に現神社に合祀して 創祀とした。祭神は天照大神をはじめとして九神を数え道内でも一番といわれるほど多く、ここで お参りすればあらゆる願い事が叶いそうだ。神社の東隣は「栄小学校」の敷地であるが、この学校 の旧名も「烈々布小学校」)である。



 神社の正面は、幹線道道431号線「丘珠空港通」(この道路も昔は「烈々布街道」と呼ばれた) に面しており、道路に向かい合って元「ひのまる商店」所有の農場の跡地の寄贈を記念して、同名の 「ひのまる公園」が広がっている。この公園には開拓当時の樹木がたくさん残されており、付近の住 民の憩いの場となっている。その後、丘珠空港通を一路西に辿って「麻生」からJR「新琴似駅」へ 向かったが、この辺り琴似川の痕跡はもうどこにも見つけられないほど、土地開発が進んでしまった。


 新琴似駅前はロータリーの造成が完了しすっきりして綺麗になったが、ここはタクシーのみに駐車 スペースが与えられているようで、個人の車が一台も見当たらない。住民からよく苦情が出ないもの だ。ロータリーに沿った歩道周囲のモニュメントとして、壊れたレンガ壁の部分がいくつか配置され ている。これは昭和35年に建てられた駅前農協倉庫のレンガ外壁の一部をそのまま利用し、記念物 として保存されている。
横後から見た烈々布神社
烈々布神社境内・正面
JR新琴似駅前ロータリー
旧レンガ倉庫外壁のモニュメント
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