簾舞川左岸を歩く
'07.07.25. 晴れ
 都心部からじょうてつバスに乗って10時過ぎ頃「簾舞」に下りた。既にもう 晴天で気温も上がり炎天下の様相であった。じょうてつ簾舞バス停は、国道23 0号札幌虻田線沿いのちょうど簾舞川を渡ったすぐである。バス停角のコンビニ に立ち寄り昼食おにぎりを買ったついでに店員に道を聞き、簾舞川の左岸を一直 線に山側に上っていく。道は以前に歩いた右岸に平行したアスファルト舗装道路 だが、林間にせせらぎは聞こえるものの川面はまったく見えない。右岸道路と違 ってこの天気には所々で成長した樹木の緑陰がつかの間の涼が得られてくれて有 難い。古くこの地区は木材の御料地でここ辺りは「西御料」と呼ばれていた。


 自動車もすれ違うことのできる幅の舗装道路は、炎天下ぎらぎらと白く緩い傾 斜で上って行くが、途中さすがに御料地らしく立派なエゾマツの林も道端に目に 留る。道の川筋の向こう左手には、藤野スキー場のある下藤野山(豊栄山)と藤 野焼山(豊平山)が青空に映えてくっきりと聳え立つ。  さらに少し歩くと「みすまい霊園」の入口に立つ。札幌南部の郊外霊園として は、滝野、藤野、簾舞の三ケ所があるが、ここは札幌から一番遠くにあるためか 設備もやや貧弱ながら、周囲を緑に囲まれて落ち着いた場所と思う。

 来た道を戻り国道を横断してすぐの高台にある「花岡神社」へ立ち寄る。花岡 神社は明治15年簾舞村開村当時、福岡県人黒岩清五郎氏が郷里八幡大神の祭祀 を執行、部落50余戸にはかり、これを「花ヶ岡」に祀って社殿を造営したので、 古くは八幡神社と称していた。高台上の境内はよく整備され成長した樹木の茂る 中、なにやら由緒ありげな古い記念碑も置かれている。標高181.1mを示す 一等水準点も4つの保護石に囲まれて保存がよい。


 参道の石段を降りて230号線旧国道を東に向けて歩く。簾舞小学校の前から 簾舞川に架かる小橋を渡り、何度も立ち寄った「簾舞通行屋」を左に見て、豊平 川に架かる「御料橋」の上から私の好きな風景の一つである「藻岩ダム」を見下 ろす。横の放水路から勢いよく吐出される水は白く泡立って程よく冷えたうまい 生ビールを思い出させる。今日の歩行の終わりはビールで締めようと心に決める。  
みすまい霊園参道のえぞまつ林
藤野スキー場と焼山
旧国道からの簾舞川
御料橋からの藻岩ダム
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