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好天の秋晴れの下、10名のポプラ会メンバーとともに小樽・赤岩を散策した。
JR小樽駅前から山の手経由祝津行のバスに乗り「赤岩2丁目」で下車。良港を
持つ街は地形上概ね坂道が多い。小樽もその例にもれない。バス停から山側へと
真っ直ぐの坂道を上って行くと、やがて民家が途切れて遊歩道らしき雰囲気に変
わる。道端には、緑のからまつの枝に絡みついた山ぶどうの葉の紅葉のコントラ
ストが鮮やかに目に飛び込む。これから一月あまり紅葉の見ごろとなる。上り着
いたところは赤岩峠と呼ばれる狭い広場になっており、赤岩の断崖絶壁を巡る遊
歩道が始まる。実は、遊歩道はもっと西側の「幸(みゆき)」地区から続いてい
るのだが、今回は半分程度の短縮コースを祝津に向けて歩き出す。
赤岩の断崖を歩くコースは、幸4丁目を山側に上がった「唐門」から赤岩山を
上り詰めて頂上直下を巻きながら、出羽三山神社、赤岩峠を経て、下赤岩山の北
縁の断崖を縦走し祝津高島岬に降りる、延長約8キロ、所要時間3時間程度の遊
歩道である。 道の途中で一息入れたところで後を振り返ると標高371mの赤岩
山がどっしりと座っている。頂上に電波塔がいくつかあるところを見ると、その
近くまで車で行けるのであろう。
縦走コースは、途中からコバルトブルーの日本海を眼下に見て、断崖の続く眺
めのよい道になって、「ニセコ・積丹小樽海岸国定公園」の一部であることが
納得される。海を見下ろす断崖のそこかしこで、荒々しい岩肌にへばりついた樹
木の緑と紅葉の取り合わせが一幅の絵のように見事である。途中途中の断崖の縁
は安全ための丸太柵で仕切られているが、乗り越えて写真を撮る人も見かける。
昼食休憩を挟んで1時間半ほど目を楽しませてくれた赤岩の断崖もいつか後方
に去り、気が付くと前方には回転展望台を屋上に据えた観光ホテルと、祝津・高
島岬の日和山灯台や鰊御殿が見えてくる。真夏のような白雲の湧く青空を背景に
コバルトブルーの海面を切って、数艘の観光遊覧船の白い船体が目にまぶしい。
ホテルの横から民謡記念碑やおたる水族館の建物を眺めて降りながら、帰路のバ
ス発着所に着く。
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赤岩峠への道端の紅葉 |
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遊歩道より見る赤岩山 |
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日本海を背景に断崖絶壁の紅葉 |
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日和山灯台、にしん御殿を載せる高島岬 |
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