当別・金沢丘陵を歩く
'07.10.02. 晴れ
 桑園駅から学園都市線のディーゼルカーに乗り込む。折からの秋晴れの下、 列車はのんびりと札幌市内の各駅を次々と過ぎて石狩川を渡り当別町に入る。 当別市街を離れて当別川を渡ると田園風景が広がるが、次の「北海道医療大 学」駅の付近は民家も少なくこの駅は大学のために設けられた駅のようだ。 無人駅を出ると道路を跨いで大学構内まで専用の屋根付き歩廊があり、その 中にはコンビニやATMまで揃っている。学園都市線でこの駅までは学生の 利用客も多いためか、列車の本数も多い。

ゴルフ場の入口の右横から今回の歩行コースである金沢丘陵の尾根を北東に走 る稜線が続く。この道は林道らしく自動車が通れる3m幅を持つ砂利踏み敷き 道だが、道路標識も一面に赤錆びて何が描かれてあったものか分からない。  開けた林道の周りには色とりどりの秋の花や植物が日差しに映えて美しい。 ハゼや山ぶどうの葉の紅葉、一面のススキ、鮮やかな藤色の萩やフジバカマ、 白樺の黄葉、ほうやナラのくすんだ褐色などが、からまつ、とどまつを主とし た針葉樹林を背景に目を楽しませてくれる。


 医療大学から丘陵上の林道を8キロ奥まで歩くと途中に「本中小屋」地区に 降りていく南への新道が分かれる。新道に折れてすぐの高みに洒落た東屋があ って「篠津・北村」方面の空知田園地帯をひろばろと見晴らせる展望台となっ ている。展望台からは「下山口」とのみ書かれた標識が2方向に分かれてあり どちらの道を下るか迷ったが、「中小屋温泉」のある南の沢筋を選んだ。新道 を1キロほど下るともう中小屋温泉の裏手に出てくるが、何と展望台で分かれ た道がここで再び合流するようになっている。


 中小屋温泉は山裾の沢に奥まって位置するが、ここから学園都市線「本中小 屋」駅までまっすぐ歩いて1キロほどで駅に着く。途中産直の小屋があったの で覗いてみてミニトマト一袋百円で求めて道々齧りながら歩く。本中小屋の駅 は当然ながら無人駅で、駅舎は車掌室を改造した貨車一両が待合室になってい て、横に通学生の自転車が2台置かれている。新十津川発石狩当別行の列車を 待つ間、待合室にあった旅ノートにコメントを記して今日の10キロの歩行を 終える。
医療大学の駅連絡歩廊
金沢林道の佇まい
林道奥の東屋風展望台
本中小屋駅とディーゼルカー
目次  前のページ  次のページ