円山公園の樹木を歩く
'07.10.07. 晴れ
 円山は、山全体が天然記念物として保護されており、樹種も多い。円山公園 は古くから桜の名所として知られており、桜の木は好んで献樹された。しかし、 山に登らずとも桜以外にも、樹齢を経た見事な樹木も数多くある。10月7日 の日曜日まだ紅葉には早いが、そんな名木を私なりの選択で訪ね歩いてみた。
 私が小学生の頃、校庭が狭かったために春の運動会は坂下グランドで行われ た。今では坂下グランドは野球場に変わった。外野フェンスに沿って山側に歩 いていくと、かなりの本数の大きく成長した赤松林がある。円山公園を造った 頃に公園の境界として植えられたものと思われる。



 坂下グランドから円山川に沿って進むと円山登山口の一つ大師堂に出る。こ こを過ぎてさらに川沿いを歩いていくと山裾にカツラの大木がある。カツラの 木は大きくなると根別れしていくつもの樹が合体したように横に広がるのと、 浅緑色のハート形の葉が特長で分かりやすい。この辺り私の知っているだけで も3本のカツラの大木がある。





 円山川の下流を辿って公園入口に近い広場に降りてくると、明治2年に来札 し札幌の街の創建に功績のあった開拓使初代判官・島義勇の顕彰碑がある。こ の記念碑は高さ5mほどの頁岩の一枚岩で出来ており、古さと高さでは札幌一 だろう。その記念碑の前にポプラの古木がすっくりと立っている。ポプラの樹 体には至る所に節くれだったコブが出来ていて、根分かれして何本ものポプラ に分かれているように見える。ポプラの木は成長が早いためかどうか内部が空 洞になりやすく大木になると大風に弱い。北大のポプラ並木の古木も3年前の 台風で何本か倒壊してしまった。



 円山川は幌見峠直下の沢に発し、円山の山裾を廻って動物園の横の沢筋を通 り裏参道沿いに神宮境内の丘裾を流れて公園内で2つの池を造り、、最後は環 状通りの地下の暗渠を流れる界川に合流する。
その下流側の池の周囲には、 大きなしだれ柳、ドロノキ、まだ若木のカツラ、イチイなどが植わっているが、 この時期カツラの葉が見事な紅葉(黄葉)を池に映している。池の端のベンチ に座って飽くこともなく木々の葉の色変わりの様や池のカモの泳ぐ様を見てい たら、いつの間にか空も曇ってきて吹く風も冷たくなり、今回の散策もそろそ ろ帰宅の頃合だ。
坂下グランド外野側の赤松林
円山川沿いのカツラの大木
公園入口広場のポプラの古木
円山川の池端の柳とカツラ
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