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北海道開発局では、幹線北1条通の地下に駐車場を西4〜6丁目にわたっ
て作っている。国家財産である国道の地下を使用料なしで利用した官営の駐
車場ビジネスであり、関係団体が管理して天下り先確保と民業圧迫の典型的
な例ではないか。因みにこの駐車場の建設費は75億円で、駐車1台当り4,
300万円となっている。
平成20年の歩き初めとして、札幌の東西方向の地下道・地下街を歩いて
みることにした。自宅からまず北1条西6丁目の「北1条地下駐車場」入口
までは地上の雪道を1キロほど歩く。地下駐車場への入口は、「札幌文書館
別館」の前にある。ここは、地下2階の駐車場の上が地下道になっており、
入口から階段を降りると広大な地下空間が待っている。
単なる通路にしては立派過ぎる施設である。税金の無駄遣いと云ってもあ
ながち間違いではあるまい。地下道は回廊のような円柱で支えられた幅広い
通路で、照明も明るく空調暖房まで効いている。通路壁を使ってギャラリー
になっており、この時期は、当時「弾丸道路」と呼ばれた国道36号線の建
設記録写真が展示されていた。しかし、広大な通路は森閑として、遥か通路
の先を見通しても数人の人影が見えている程度であった。この施設を知る市
民の数はどのくらいになるか。 地下道をまっすぐ東へ500mも歩くと出
口への階段があり、これを上ると西4丁目駅前通の前に出てくる。
地上に出て南へ1丁「大通公園」に出るとすぐ地下鉄「大通」駅の入口が
ある。ここから再び地下に潜り、駅コンコースから「オーロラタウン」の地
下街に入る。こんどは大通公園の地下を東に向かって歩いて行く。地下街は
西1丁目テレビ塔で終わり、ここから先は地下鉄東西線「バスセンター前」
駅への長い連絡地下道となるが、通路幅も連絡地下道に相応しい幅で照明も
抑えられている。当然空調もなく、途中途中の出入口から人とともに冷たい
外気も入ってくる。
地下鉄他駅の場合と比較して、この連絡地下道は「大通」駅と「バスセン
ター前」駅とを途切れなく繋いでいるのだが、創成川を越えてその途中には、
北電本社ビル、バスセンター、市庁舎分室、また「さっぽろファクトリー」、
「市民ギャラリー」、「市中央体育館」など利用度の高い施設が多く、ため
に例外的に長い地下道になっているのかも知れない。
テレビ塔からは500mほどで地下鉄「バスセンター前」駅に着く。さら
に駅の東出入口から地上に出ると、そこはもう大通の東端で目の前に「中央
小学校」の校舎がある東6丁目となる。小学校の前を右折するとすぐに豊平
川が目の前を流れる「一条大橋」の袂に至る。昔は、ここに市電の終点停留
所や「一条中学校」があった。
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北1条西6丁目の地下駐車場入口 |
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北1条地下駐車場の歩行通路 |
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テレビ塔下からバスセンター前駅への地下道 |
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豊平川下流からの一条大橋 |
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